トレンド化粧品成分解説【アボカド油】とは

化粧品成分

アボカド油は化粧品として最高!その驚きの成分と効果とは!

今回は、アボカド油についてご紹介します。

アボカド油とは、アボカドの果肉から抽出されたオイルで、栄養成分が豊富で美容にも良いと言われています。

では、アボカド油は化粧品としてどのように利用できるのでしょうか。

アボカド油の成分や効果について詳しく解説していきます。

アボカド油に含まれる成分とその特徴

まず、アボカド油に含まれる成分とその特徴について見ていきましょう。アボカド油の脂肪酸組成は、以下のようになっています。

脂肪酸名 脂肪酸の種類 炭素数:二重結合数 比率(%)
パルミチン酸 飽和脂肪酸 C16:0 12.4
ステアリン酸 飽和脂肪酸 C18:0 0.5
パルミトレイン酸 不飽和脂肪酸 C16:1 4.6
オレイン酸 不飽和脂肪酸 C18:1 65.3
リノール酸 不飽和脂肪酸 C18:2 15.9
リノレン酸 不飽和脂肪酸 C18:3 1.0
エイコセン酸 不飽和脂肪酸 C20:1 0.2

この表からわかるように、アボカド油はオレイン酸とリノール酸を主成分とし、80%以上を不飽和脂肪酸とした構成であることがわかります。

不飽和脂肪酸は肌に潤いを与えるエモリエント効果や抗酸化効果などがあり、美容に良いとされています。

また、アボカド油には脂溶性ビタミンやフィトステロールといった成分も含まれています。

脂溶性ビタミンにはビタミンAとビタミンEがあり、肌のターンオーバーを促進したり、活性酸素を除去したりする作用があります。

フィトステロールにはシトステロールやスチグマステロールなどがあり、乳化作用やエモリエント作用のほか、セラミドを保持する作用もあります。

これらの成分はそれぞれに以下のような効果を持っています。

オレイン酸の効果

オレイン酸は不飽和脂肪酸の一つで、アボカド油の脂肪酸の中で最も多く含まれています。オレイン酸には以下のような効果があります。

  • エモリエント効果:オレイン酸は肌に潤いを与えるエモリエント効果に優れています。肌に塗布すると、皮膚の水分蒸発を抑えて、肌に柔軟性や滑らかさを与えます。
  • 抗菌効果:オレイン酸には黄色ブドウ球菌のように皮膚に常在している細菌の増殖を抑制する作用があります。肌荒れの原因は肌にできた傷に雑菌が入ってしまうことから起きることが多いので、感染防止のために抗菌効果のある成分が入っている化粧品を使うのは良い対策です。

リノール酸の効果

リノール酸は多価不飽和脂肪酸の一つで、アボカド油の脂肪酸の中ではオレイン酸の次に多く含まれています。リノール酸には以下のような効果があります。

  • 抗酸化効果:リノール酸は活性酸素を除去する抗酸化効果があります。活性酸素は紫外線やストレスなどによって発生し、肌の老化や炎症を引き起こします。リノール酸は活性酸素と反応して不活性化させることで、肌のダメージを防ぎます。
  • 角質層の改善効果:リノール酸は角質層の構成成分であるセラミドの合成に必要な成分です。セラミドは肌のバリア機能を担っており、水分や栄養素を保持し、外部の刺激から肌を守ります。リノール酸はセラミドの生成を促進することで、角質層の状態を改善します。

ビタミンAの効果

ビタミンAは脂溶性ビタミンの一つで、アボカド油にも含まれています。ビタミンAには以下のような効果があります。

  • ターンオーバー促進効果:ビタミンAは肌の新陳代謝を促進するターンオーバー促進効果があります。ターンオーバーとは、古い角質が剥がれ落ちて新しい角質が生まれるサイクルのことで、正常なターンオーバーは28日程度です。しかし、加齢やストレスなどによってターンオーバーが乱れると、肌のくすみやシミ、ニキビなどのトラブルが起きやすくなります。ビタミンAはターンオーバーを正常化することで、肌の透明感やハリを取り戻します。
  • コラーゲン生成効果:ビタミンAは肌の弾力や強度を保つコラーゲンの生成を促進する効果があります。コラーゲンは肌の真皮層に存在する繊維状のタンパク質で、肌の土台となっています。しかし、加齢や紫外線などによってコラーゲンは減少し、肌のたるみやしわの原因になります。ビタミンAはコラーゲンの合成を活性化することで、肌の若々しさを保ちます。

ビタミンEの効果

ビタミンEは脂溶性ビタミンの一つで、アボカド油にも含まれています。ビタミンEには以下のような効果があります。

  • 抗酸化効果:ビタミンEはリノール酸と同様に強力な抗酸化効果があります。ビタミンEは脂質過酸化物という活性酸素の一種を除去することで、肌の老化や炎症を防ぎます。また、ビタミンEはビタミンCの再生にも関与しており、ビタミンCの抗酸化効果を高めます。
  • 血行促進効果:ビタミンEは血管を拡張して血流を改善する効果があります。血行が良くなると、肌に酸素や栄養素が十分に届き、肌の代謝や免疫力が向上します。血行促進効果は、肌の色むらやくすみ、冷え性などにも効果的です。

フィトステロールの効果

フィトステロールは植物に含まれるステロイド様の物質で、アボカド油にも含まれています。フィトステロールには以下のような効果があります。

  • 乳化作用:フィトステロールは水と油を混ぜる乳化作用があります。乳化作用は化粧品の安定性や浸透性に重要な役割を果たします。乳化作用が高い化粧品は、肌になじみやすく、肌に残らずに浸透します。
  • エモリエント効果:フィトステロールはオレイン酸やリノール酸と同様に肌に潤いを与えるエモリエント効果があります。フィトステロールは皮膚の水分蒸発を抑えるだけでなく、セラミドの保持にも貢献します。セラミドは肌のバリア機能を担っており、水分や栄養素を保持し、外部の刺激から肌を守ります。フィトステロールはセラミドの減少を防ぐことで、肌の乾燥や敏感さを改善します。

アボカド油の化粧品としての利用方法

ここまで、アボカド油に含まれる成分とその効果について見てきました。

では、アボカド油は化粧品としてどのように利用できるのでしょうか。

アボカド油の化粧品としての利用方法は以下のようになります。

スキンケア用途

アボカド油はスキンケア用途に最適です。

アボカド油は肌に潤いを与えるエモリエント効果や抗酸化効果、ターンオーバー促進効果などがあり、肌の乾燥や老化、トラブルを防ぐことができます。

アボカド油は以下のようにスキンケアに使えます。

  • クレンジングオイルとして:アボカド油はメイクや皮脂汚れを落とすクレンジングオイルとして使えます。アボカド油は肌に優しく、洗い上がりもしっとりします。アボカド油を手のひらに適量とり、顔全体になじませてから、ぬるま湯で洗い流します。
  • マッサージオイルとして:アボカド油は血行促進効果があるので、マッサージオイルとしても使えます。アボカド油を手のひらに適量とり、顔や首、肩などのコリや張りのある部分を優しくマッサージします。マッサージすることで、肌の血流が良くなり、肌の色むらやくすみ、むくみなどを改善できます。
  • 保湿オイルとして:アボカド油は肌に潤いを与えるエモリエント効果があるので、保湿オイルとしても使えます。アボカド油を洗顔後の化粧水や美容液の後に、数滴手のひらにとり、顔全体になじませます。アボカド油は肌に残らずに浸透するので、ベタつきや重さを感じません。アボカド油は肌の水分蒸発を抑えるだけでなく、セラミドの保持にも貢献します。アボカド油を使うことで、肌の乾燥や敏感さを改善できます。

ヘアケア用途

アボカド油はヘアケア用途にも最適です。

アボカド油は髪に潤いを与えるエモリエント効果や抗酸化効果、コラーゲン生成効果などがあり、髪の乾燥やダメージ、老化を防ぐことができます。

アボカド油は以下のようにヘアケアに使えます。

  • ヘアオイルとして:アボカド油は髪に潤いを与えるヘアオイルとして使えます。アボカド油を手のひらに適量とり、髪の毛になじませます。アボカド油は髪の毛に残らずに浸透するので、ベタつきや重さを感じません。アボカド油は髪の毛の水分蒸発を抑えるだけでなく、コラーゲンの生成にも貢献します。アボカド油を使うことで、髪の毛の乾燥やパサつき、切れ毛や枝毛を改善できます。
  • ヘアマスクとして:アボカド油は髪に栄養を与えるヘアマスクとしても使えます。アボカド油を髪の毛にたっぷりと塗布して、ラップやタオルで包みます。15分から30分程度放置した後、シャンプーとコンディショナーで洗い流します。アボカド油は髪の毛にビタミンやフィトステロールなどの成分を浸透させることで、髪の毛の強度やツヤを向上させます。

まとめ

この記事では、アボカド油の成分や効果について詳しく解説しました。

アボカド油はオレイン酸やリノール酸、ビタミンAやビタミンE、フィトステロールなどの成分が豊富で、肌や髪に潤いや栄養を与えることができます。

アボカド油は単体でも化粧品として、クレンジングオイルやマッサージオイル、保湿オイルやヘアオイル、ヘアマスクなどに使えます。

アボカド油を使うことで、肌や髪の乾燥や老化、トラブルを防ぐことができます。

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