レチノールの種類でこんなに違う!【安易に使ってはいけない理由】
レチノールの種類と特徴
レチノールには約2,000種を越える誘導体があり、その誘導体の総称を“レチノイド(retinoid)”と言います。
日本で認可されているレチノイドは次の3つがあります。
- レチノール
- 酢酸レチノール
- パルミチン酸レチノール
このうち、厚労省が医薬部外品として認可したのは「レチノール」です。
また、この3つのレチノイドはレチニルエステルと呼ばれるものでもあります。レチニルエステルとは、レチノールに脂肪酸が結合したもので、レチノールの安定性を高める役割を果たします。
レチノールは種類によって、皮膚への刺激性、浸透性、安定性が異なります。以下の表にまとめました。
レチノールの種類 | 刺激性 | 浸透性 | 安定性 |
---|---|---|---|
パルミチン酸レチノール | 低い | 低い | 高い |
酢酸レチノール | 低い | 低い | 高い |
レチノール | 高い | 高い | 低い |
レチナール | 高い | 低い | 低い |
レチノイン酸 | 非常に高い | 高い | 高い |
レチノールの種類ごとの効果と注意点
それぞれのレチノールの種類には、以下のような効果と注意点があります。
パルミチン酸レチノール・酢酸レチノール
パルミチン酸レチノールと酢酸レチノールは同じグループと考えてください。
これらの特徴は、安定性が高く、肌への刺激が少ないことです。
また、紫外線減弱効果があり、SPF15–20程度の役割を果たします。
パルミチン酸レチノールと酢酸レチノールは朝にぬっても問題ないとされています。
日焼け止めを最後にしっかりとぬってください。
レチノール
レチノールの特徴は、安定性は低いものの、浸透性は高いことです。
得られる効果が高いため化粧品によく使用されます。
安定性が低いため紫外線を浴びると途端に不安定になります。
そのためレチノール配合のスキンケアは夜のみに使用しましょう。
また、直射日光の当たらない場所に保管しておいて下さい。
レチナール
レチナールは安定性が低く、浸透性も高くないため化粧品として使用されることはほとんどありません。
レチノイン酸
レチノイン酸はトレチノインとも呼ばれ、化粧品では使用できず医薬品となります。
刺激性が非常に高く、ニキビ治療などに使用されます。
顔の皮がべろべろに向ける程強い成分の為、必ず医師の指導の元、使用してください。
レチノールの種類を覚えるコツ
レチノールの種類について、理解して頂きたいポイントは以下のようになります。
- パルミチン酸レチノール・酢酸レチノール:朝にに使用できる、低刺激。
- レチノール:夜のみ使用するのが良い、刺激は強い。
- レチナール:使用されない。
- レチノイン酸:医薬品で刺激が非常に強い。
まとめ
レチノールはビタミンAの一種で、肌のターンオーバーを促進し、シミやシワなどの肌トラブルを改善する効果が期待できる成分です。
しかし、レチノールには種類がたくさんあり、それぞれに特徴や注意点があります。
レチノールの種類を理解して、自分の肌に合ったものを選びましょう。
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