【化粧品のアルコール(エタノール)は肌にどんな影響を与えるのか?【メリットとデメリット】
化粧品の成分でよく見かける『アルコール(エタノール)』について、その効果や肌への影響について解説します。
化粧品で言うアルコールとは、エタノール(エチルアルコール)のことですが、役割は何でしょうか?
先に結論
スキンケア品に配合される場合
- 清涼感を付与する。
- 収れん作用があり、毛穴を引き締める。
- 水よりも分子が小さい為、成分を肌へ浸透しやすくする。
有用な成分を溶かす為に使用されます。ベタつきを抑える為に使用されることが多いです。
ヘアケア品に配合される場合
- 頭皮や髪の汚れを浮かせて落とす。
- 収れん作用があり、毛穴を引き締める。
- 素早く乾燥させ、べたつかずにサラサラに仕上げる。
こちらも有用な成分を溶かす為に使用したり、清涼感を出すために配合されます。
エタノール配合の目的とメリット
エタノールを化粧品に配合することで得られる効果は以下の通りです。
- 清涼感:エタノールは揮発する際に、肌の表面の熱を一緒に奪っていきます。人の皮膚は一気に熱が奪われることで、ひんやりした感覚を感じるので、エタノールを配合すると製品に清涼感が生まれます。夏用のひんやり系コスメや、制汗シートなどによく使われる効果です。
- 浸透感:エタノールは水よりも分子量が小さく、肌の角質層に浸透しやすいです。エタノールを配合すると、肌にのときのすっとした感触や軽い感触にすることができます。また、エタノールは他の成分の溶剤としても働き、エタノールと一緒に配合された成分も肌に浸透しやすくなります。化粧水や美容液などによく使われる効果です。
- 肌の引き締め効果:また、エタノールは収れん作用があり、毛穴を引き締める効果があります。拭き取り化粧水や化粧下地などによく使われる効果です。
- お肌の洗浄効果:エタノールは油分や汚れを溶かす力があり、肌の表面を清潔にする効果があります。また、エタノールは角質を柔らかくする効果もあり、古い角質を除去する効果もあります。洗顔料やピーリング剤などによく使われる効果です。
- 抗菌・防腐効果:エタノールは細菌やカビなどの微生物の増殖を抑える効果があり、化粧品の品質を保つ効果があります。また、エタノールは肌の常在菌のバランスを整える効果もあり、肌トラブルを予防する効果もあります。医薬部外品や薬用化粧品などによく使われる効果です。
エタノール配合のデメリットとリスク
エタノールには上記のようなメリットがありますが、デメリットやリスクもあります。それは以下の通りです。
- 乾燥・肌荒れの可能性:エタノールは揮発する際に、肌の水分も一緒に奪っていきます。肌の水分が不足すると、肌のバリア機能が低下し、乾燥や肌荒れを引き起こす可能性があります。特に、敏感肌や乾燥肌の人は、エタノールの刺激に弱いので、注意が必要です。
- アレルギーの可能性:エタノールは肌の角質層に浸透しやすいですが、それによって肌のバリア機能が低下し、他の成分が肌に入り込みやすくなります。その結果、肌に合わない成分がアレルギー反応を起こす可能性があります。また、エタノール自体がアレルギーの原因になることもあります。
エタノール配合の化粧品の選び方と使い方
エタノール配合の化粧品を選ぶときや使うときには、以下のポイントに注意しましょう。
- 配合量に注目:化粧品の全成分は配合量の多い順に書かれています。エタノールが全成分の前の方に書かれている場合は、高濃度で配合されている可能性があります。高濃度のエタノールは肌に刺激を与える可能性が高いので、敏感肌や乾燥肌の人は避けるようにしましょう。
- 肌の状態に合わせる:エタノール配合の化粧品は、肌の状態によって使い分けることが大切です。肌が乾燥しているときや、肌トラブルがあるときは、エタノール配合の化粧品を使わないようにしましょう。肌が健康なときや、汗や皮脂が多いときは、エタノール配合の化粧品を使っても問題ありません。
- 保湿をしっかりする:エタノール配合の化粧品を使った後は、必ず保湿をしっかりしましょう。エタノールは肌の水分を奪ってしまうので、保湿を怠ると乾燥や肌荒れの原因になります。保湿クリームや美容液などを使って、肌に水分と油分のバランスを整えましょう。
まとめ
今回は、化粧品のアルコール(エタノール)について、その効果や肌への影響について解説しました。
エタノールは化粧品において様々な効果や目的で使用されていますが、肌に与える影響やリスクもあります。
エタノールの配合量や肌の状態によっては、乾燥や肌荒れを引き起こす可能性があるので、注意が必要です。
エタノール配合の化粧品を選ぶときや使うときには、配合量に注目したり、肌の状態に合わせて、保湿を念入りに行うことが大切です。
エタノール配合の化粧品は、メリットとデメリットを理解して、自分の肌に合ったものを選びましょう。
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