初級化粧品成分解説【グリセリン】とは

化粧品成分

グリセリンは化粧品の救世主!その効果や安全性とは…!

グリセリンとは、無色透明で粘性を持つ液体で、水分を吸収する性質があります。

グリセリンは、化粧品や医薬品、食品添加物など幅広い用途に使われていますが、その中でも、化粧品の保湿成分としての役割は非常に大きいのです。

では、グリセリンが化粧品の保湿成分としてどのような効果や安全性を持っているのか、詳しく見ていきましょう。

 

先に結論

スキンケア品に配合される場合

  • 角質層の水分量を増加させ、乾燥や肌荒れを防ぐ。
  • 肌表面の温度を上昇させて、血行促進効果がある。

化粧品の保湿の基本といっても良いと思います。安価で保湿力が高く、安全性も高いため使用する人も選びません。

 

ヘアケア品に配合される場合

  • 乾燥によるパサつきや枝毛、切れ毛を防ぐ。
  • 頭皮を保湿し、フケやかゆみを抑制する。
  • キューティクルの表面をコーティングすることで、ダメージから守る。
  • 髪にツヤを与え、まとまりやすくする。

多量に配合されると保湿力が高くなりますが、べたつきの原因なるため、他の保湿成分もバランスよく配合されているものを選ぶと良いです。

 

スキンケアにおけるグリセリンの役割とは

保湿効果

グリセリンの保湿効果とは、角質層の水分量を増加させることです。

角質層とは、皮膚の最も外側の層で、外界からの刺激や乾燥から身体を守るバリアの役割を果たしています。 角質層には、水分を保持する働きを持つ天然保湿因子という成分が含まれていますが、加齢や紫外線などの影響で減少してしまいます。

すると、角質層の水分量が低下して、皮膚が乾燥してしまいます。 乾燥した皮膚は、肌荒れやシワ、くすみなどのトラブルの原因になります。 そこで、グリセリンが活躍します。

グリセリンは、高い吸湿性を持つため、空気中の水分を吸収して、角質層に浸透します。 そして、角質層の水分子と結合して、水分を保持することで、角質層の水分量を増加させ、皮膚の柔軟性や弾力が向上し、乾燥や肌荒れを防ぐことができます。 

 

発熱による血行促進効果

グリセリンは、水分と結合するときに熱を発生させる性質があります。

この熱によって、皮膚の表面の温度が上昇し、血行が促進されます。 血行が良くなると、皮膚に栄養や酸素が運ばれやすくなり、肌の代謝が活発になります。

肌の代謝が活発になると、古い角質が剥がれやすくなり、新しい角質が生成されやすくなります。 これによって、皮膚のターンオーバーが正常になり、肌のキメやツヤが改善されるのです。

 

ヘアケアにおけるグリセリンの役割とは

保湿効果

髪に水分を補給し、潤いを保つことで、乾燥によるパサつきや枝毛、切れ毛を防ぎます。

また、頭皮の保湿にも効果があり、フケやかゆみなどのトラブルを抑制する効果も期待できます

 

キューティクル保護

グリセリンは、髪の表面を覆うキューティクルを保護する効果もあります。

キューティクルは、髪の内部の水分や栄養素を守る役割を担っていますが、ダメージを受けると剥がれやすくなり、髪が乾燥したりパサついたりする原因となります。

グリセリンは、キューティクルの表面をコーティングすることで、ダメージから守ります。

 

ヘアスタイリング効果

グリセリンは、髪の毛を柔らかくし、扱いやすくする効果もあります。

スタイリング剤に配合されることで、髪にツヤを与え、まとまりやすくする効果が期待できます。

 

グリセリンの安全性とは

グリセリンの安全性は高く、肌に対する刺激やアレルギーのリスクが低いです。 グリセリンは、人間の体内でも生成される成分で、肌に対する親和性が高いです。

グリセリンは、化粧品の成分として、国際的に安全性が認められており、日本でも厚生労働省の基準に基づいて使用されています。 グリセリンは、肌に対する刺激やアレルギーのリスクが低いとされていますが、個人差や使用量によっては、肌トラブルを引き起こす可能性もあります。

例えば、グリセリンが配合された化粧品を使いすぎると、グリセリンが過剰に水分を吸収して、皮膚の水分バランスを崩すことがあります。 また、グリセリンが配合された化粧品を乾燥した環境で使うと、グリセリンが空気中の水分ではなく、皮膚の水分を奪ってしまうことがあります。 これらの場合、皮膚が逆に乾燥してしまったり、かゆみや赤みなどの症状が出たりすることがあります。 そのため、グリセリンが配合された化粧品を使用する際には、以下の点に注意してください。

  • 使用量を適切に調整する。
  • 使用後には、しっかりと保湿する。
  • 乾燥した環境では、加湿器などで湿度を保つ。
  • 肌に合わないと感じたら、使用を中止する。

 

まとめ

グリセリンは、化粧品の保湿成分として、角質層の水分量を増加させる効果や、皮膚の表面の温度を上昇させる効果を持っています。

グリセリンは、肌に対する刺激やアレルギーのリスクが低いとされていますが、使用量や環境によっては、肌トラブルを引き起こす可能性もあります。

最近はグリセリンフリーといった製品も見かけますね。

グリセリンが配合された化粧品を使用する際には、使用量を適切に調整したり、保湿したり、湿度を保ったりするなどの注意点を守りましょう。

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