初級化粧品成分解説【ステアリン酸】とは

化粧品成分

ステアリン酸は化粧品に欠かせない!ステアリン酸の効果と安全性とは!

今回は、ステアリン酸について、基本情報、効果、安全性を解説していきます。

ステアリン酸は脂肪酸の一種で、スキンケア製品やヘアケア製品に広く使用されている成分です。保湿効果、洗浄作用、コンディショニング効果、乳化作用など、様々な役割を持ちます。

 

先に結論

スキンケア品に配合される場合

  • 水分蒸発を防ぎ、皮膚のバリア機能を強化する。
  • 油脂汚れと親和性が高いため、洗浄成分として使用される。

 

ヘアケア品に配合される場合

  • 水分蒸発を防ぎ、髪の内部の水分保持を促進する。
  • キューティクルの表面を滑らかにし、髪同士の摩擦を軽減し、指通りを良くします。
  • 静電気を抑制し、キューティクルを守り、ダメージを減らす。
 

ステアリン酸とは

ステアリン酸とは、高級脂肪酸の一種で、牛脂や大豆油などの植物油に含まれる成分です。

ステアリン酸は、界面活性剤として、油と水を混ぜる乳化作用や、浸透力を高める作用を持ちます。また、油性基剤として、クリームや乳液などの感触や硬さを調整したり、安定性を高めたりする作用も持ちます。

ステアリン酸は、昔からよく使われている成分で、自然派化粧品にも使われています。

 

スキンケアにおけるステアリン酸の役割とは

保湿効果:肌を潤し、乾燥を防ぐ

ステアリン酸は、乾燥肌の方や、冬場の乾燥が気になる方におすすめの成分です。

角質層にある細胞間脂質と類似した構造を持つため、肌に馴染みやすく、角質層に浸透しやすいです。さらに肌の表面に薄い膜を形成することで、水分蒸発を防ぎ、皮膚のバリア機能を強化することで、外部刺激から肌を守ります。

  • 肌を潤し、乾燥を防ぐ。
  • 肌のハリや弾力をアップさせる。
  • 小じわやシミを目立たなくする。
  • 皮膚バリア機能を強化し、外部刺激から肌を守る。

 

洗浄効果:メイクや毛穴汚れを落とす

ステアリン酸は、油脂汚れを吸着する性質を持つため、クレンジングや洗顔料に配合されていることが多い成分です。

油脂汚れと親和性が高いため、毛穴や肌の表面に付着したメイクや皮脂汚れを吸着します。水と油を乳化させる性質を持つため、メイクや皮脂汚れを浮かせ、洗い流すことができます。

  • メイクや毛穴汚れを落とす。
  • 肌を清潔に保つ。
  • ニキビや肌荒れを防ぐ。

 

ヘアケアにおけるステアリン酸の役割とは

保湿効果:髪を潤し、乾燥を防ぐ

ステアリン酸は、乾燥毛の方や、冬場の乾燥が気になる方におすすめの成分です。

髪のキューティクルと類似した構造を持つため、髪に馴染みやすく、キューティクル内部に浸透しやすいです。髪の表面に薄い膜を形成することで、水分蒸発を防ぎ、髪の内部の水分保持を促進することで、髪を柔らかく、しっとりとした質感に仕上げます。

  • 髪を潤し、乾燥を防ぐ。
  • 髪のハリやコシをアップさせる。
  • 枝毛や切れ毛を防ぐ。

 

コンディショニング効果:髪を柔らかく、滑らかにする

ステアリン酸は、キューティクルの表面を滑らかにする役割があります。キューティクルが滑らかになることで、髪同士の摩擦を軽減し、指通りを良くします。さらに静電気を防止する効果もあり、髪がまとまりやすくなります。

  • 髪を柔らかく、滑らかにする。
  • 指通りを良くする。
  • ツヤを与える。
  • 静電気防止効果で、髪をまとまりやすくする。

 

その他の役割

  • 頭皮の保湿: 頭皮を保湿し、フケやかゆみを防ぐ。
  • 紫外線対策: 髪の紫外線ダメージを防ぎ、髪の褪色やパサつきを抑える。

 

ステアリン酸の安全性と刺激性について

ステアリン酸は、自然界に広く存在する成分で、人間の皮脂にも含まれる成分でもあり、化粧品において安全性に問題はないと考えます。

また、化粧品の安全性評価に関する国際的な機関であるCIR(Cosmetic Ingredient Review)では、ステアリン酸は皮膚刺激性や皮膚感作性(アレルギー性)がなく、眼刺激性も低いと評価されています。

さらに、日本の化粧品の安全性評価に関する機関であるJCIA(日本化粧品工業連合会)では、ステアリン酸は皮膚吸着性が低く、安全性に問題はないと評価されています。

ステアリン酸の刺激性については、化粧品に配合されても刺激は少なく、肌に優しい成分です。

 

まとめ

ステアリン酸は、化粧品において、乳化作用や浸透力、油性基剤として、様々な効果を発揮する成分です。

安全性についても問題無く、どんな人でも使える原料だと考えます。

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