初級化粧品成分解説【安息香酸Na】とは

化粧品成分

安息香酸Naは化粧品に使われる防腐剤!

安息香酸Naとは、安息香酸という自然に存在する有機酸のナトリウム塩で、化学式はC6H5COONaです。

安息香酸Naは、菌やカビ、微生物の繁殖を抑える効果があるため、シャンプーや化粧品などに防腐剤として配合されるだけでなく、清涼飲料水や一部の食品に保存料として使用されています。

 

先に結論

スキンケア品に配合される場合

  • 防腐・抗菌作用があり、菌の繁殖を抑制する。

あえて使用するというよりは、目的の成分をいれるのに一緒に配合されていることが多いです。

 

ヘアケア品に配合される場合

  • 防腐・抗菌作用があり、菌の繁殖を抑制する。

 

安息香酸Naの効果とは?

安息香酸Naには、以下のような効果があります。

  • 防腐・抗菌作用:安息香酸Naは、酸性域で最も効果的な防腐剤の一つで、特にグラム陽性菌に対して高い抗菌活性を示します。シャンプーや洗顔料などの洗浄系製品に多く使われています。また、安息香酸Naは、ビタミンCやヒアルロン酸などの酸化しやすい成分を含む化粧品の安定性を高める役割も果たします。

  • 香料:安息香酸Naは、安息香酸と同じく、ほのかな甘い香りがあります。そのため、化粧品に香りを付ける目的で使われることもあります。ただし、安息香酸Naの香りは、他の香料と混ざると消えてしまうことが多いので、主に無香料の化粧品に配合されます。

 

安息香酸Naの安全性とは?

安息香酸Naは、食品添加物や医薬品の添加剤としても承認されている成分で、40年以上の使用実績があります。一般に安全性に問題のない成分であると考えられますが、以下のような注意点もあります。

  • 皮膚刺激性:安息香酸Naは、濃度0.2%以下ではほとんど皮膚刺激性がないとされていますが、皮膚炎を有する場合や皮膚感作経験がある場合は、まれに皮膚感作を引き起こす可能性があります。そのため、敏感肌の方はパッチテストを行ってから使用することをおすすめします。

  • ベンゼンの発生:安息香酸Naは、ビタミンCと一緒に配合されると、高温や日光によってベンゼンという発がん性のある物質が発生する可能性があります。この現象は、飲料水において報告されていますが、化粧品においてはリスクが不明瞭です。念のため、安息香酸NaとビタミンCを含む化粧品は、直射日光や高温を避けて保管することが望ましいです。

 

まとめ

化粧品に使われる防腐剤の一つである安息香酸Naについて、その効果と安全性について解説しました。

安息香酸Naは、自然由来の成分で、防腐・抗菌作用や香料として化粧品に配合されています。

一般に安全性に問題のない成分ですが、皮膚刺激性やベンゼンの発生には注意が必要です。

パラベンやフェノキシエタノールのように化粧品を作るときには、品質を守るために必要な量だけ配合されています。そこまで神経質になる成分では無いです。

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