失敗しないスキンケア化粧品の選び方には以下3つのポイントがあります。
- 適切な保湿力
- 肌悩みを解決する成分
- 継続できるもの(安全・低刺激)
多くの人は2番の「肌悩みを解決する成分」からスキンケア化粧品を選んでいますが、1番の「適切な保湿力」に注目して選べるようになりましょう。
SNSや有名人が使っているものが良いスキンケアとは限りません。紹介されている化粧品は、紹介している人の肌状態に最適な化粧品です。
初心者でも迷わずに自分に最適なスキンケア化粧品を選ぶ方法を解説します。
【簡単セルフ診断】肌タイプの調べ方
3つのポイントを解説する前に、今の肌タイプを調べてみましょう。
肌は日々変化するので、本気で美肌を目指したいなら1か月に1度の診断をおすすめします。
スキンケア化粧品を選ぶ上で大事なポイントとして、今の自分の肌タイプを正確に把握することが大切です。
私は製品を開発する際に、肌タイプを以下の5つに分類しています。
- 普通肌
- 乾燥肌
- 脂性肌
- 混合肌
- 敏感肌
自分の肌タイプがわかったら、「適切な保湿力」の商品を選ぶことが大切です。
自分の肌状態に合わないスキンケア化粧品を使うと、逆に症状を悪化させてしまうことになります。
【初心者向け】肌タイプ別スキンケアの解説はこちら
失敗しないスキンケア化粧品の選び方3ステップ
- 適切な保湿力
- 肌悩みを解決する成分
- 継続できるもの(安全・低刺激)
1. 適切な保湿力を選ぶ
クレンジング | 洗顔 | 化粧水 | クリーム | |
普通肌 | オイルタイプ |
泡タイプ
|
さっぱり | さっぱり |
乾燥肌 | ミルクタイプ | しっとり | しっとり | |
脂性肌 | オイルタイプ | さっぱり | さっぱり | |
混合肌 | オイルタイプ | さっぱり | しっとり | |
敏感肌 | ミルクタイプ | 敏感肌用 | 敏感肌用 |
自分の肌タイプが分かったらまずは表を確認しながら「適切な保湿力」を選んでください。
スキンケアをした1時間後の肌状態が、すべての人で同じになるように選んでいます。
スキンケアをした後に乾燥を感じたり、過剰なべたつきを感じるようであれば化粧水とクリームの組み合わせを見直して下さい。
また、季節が変わったり、肌状態が変わることで「適切な保湿力」が変化することがあります。
特に冬は乾燥するため、多くの人が乾燥肌のような状態になります。
乾燥した肌状態ではしっとりタイプの組み合わせに変更する必要があります。
このように季節がある日本では、1年間同じ化粧品を使える状況の方が珍しく、同じスキンケアを続けることが間違いです。
季節が変わるタイミングでスキンケアを見直すことをおすすめします。
2. 肌悩みを解決する成分を選ぶ
適切な保湿力が確認できたら、次は肌悩みに対して成分を選びましょう。
1か月を目安に継続使用し、効果を感じなければ別のものに変更します。
肌悩みを解決する成分については、口コミやレビューが非常に参考になるのでSNSやネットで調べて選ぶようにしましょう。
代表的な肌悩みに効果がある、手に入りやすい成分を以下にまとめました。
成分 | 効果 | |
ニキビ 吹き出物 |
アラントイン サリチル酸 |
赤みを抑える 毛穴つまり解消 |
乾燥 かさつき |
セラミド ヒアルロン酸 |
バリア機能強化
高い水分保持能力 |
シミ そばかす |
ビタミンC誘導体 トラネキサム酸 |
メラニンの生成を抑制
|
シワ | レチノール ナイアシンアミド |
コラーゲン生成を促進
|
毛穴の開き | AHA サリチル酸 |
古い角質を除去 毛穴つまり解消 |
肌のくすみ | ビタミンC誘導体 トラネキサム酸 |
メラニンの生成を抑制
|
肌悩み別の成分解説はこちら
3. 継続できるものを選ぶ
スキンケア化粧品は1か月程継続して使用することが重要です。
なぜなら、肌のターンオーバーは約3週間で、スキンケアの効果を実感するためには1か月から3か月程かかります。
- 使用感(保湿力、べたつき)
- 安全性(安全、低刺激)
- 価格(続けられるか?)
安全性や刺激性について、全ての成分を覚えることはできないと思いますので、可能な限り以下の成分を避けて選んでみてください。
こちらの3つの成分は商品を安く作り、見た目を良くするために配合される、作り手側の都合の成分であることが多く、できれば避けてほしい成分です。
- アルコールフリー
➡成分名としては「エタノール」と表示され、さっぱり感を出すために配合されることがあります。刺激となる成分の為、配合されていないものを選びましょう - 合成着色料
➡「黄色〇号」など。配合する必要が無く、使用者にはデメリットしかありません。見た目を良くするためだけに配合されています。 - パラベン
➡他にも刺激性の少ない防腐剤があるので、避けられるなら避けたいです。
こういった成分が含まれていない製品は、安全性についても考えてその他の成分も工夫されていることが多いです。
正しいスキンケア3ステップ
肌にあうスキンケア化粧品を選べたら、正しい手順で使いましょう。
- 洗浄:クレンジング、洗顔
- 水分補給:化粧水
- 油分でフタ:クリーム、乳液
この3ステップで「肌トラブルケア」を行い、外出時の紫外線対策で「肌トラブル予防」を行ってください。
この基本を守るだけで、多くの人は美しい肌を目指せます。
初心者向けにスキンケア例を2つ紹介します。
- 女性の場合(メイクをする人)
- 男性の場合(メイクをしない人)
例1. 女性の場合(メイクをする人)
- クレンジング(30秒以上)
- 洗顔(約15秒)
- 化粧水
- クリーム
➡外出時にUVケア
メイクをする人に最も重要なスキンケアは「クレンジング」です。
しっかりと汚れを落とさないと、その後のスキンケアの質が下がってしまいます。
高級なクレンジングは必要ありません、おすすめはオイルタイプです。
ダブル洗顔不要なクレンジングもありますが、クレンジングの成分自体も洗い流してリセットしたほうがスキンケアの効果が高まります。
必ずダブル洗顔を行うようにしましょう。

クレンジングはしっかり、洗顔はさっと完了させるのがオススメです。
クレンジングの選び方についてはこちら
例2. 男性の場合(メイクをしない人)
- 洗顔
- 化粧水
- クリーム
➡外出時にUVケア
メイクをしない人に最も重要なスキンケアは「洗顔」です。
しっかりと汚れを落とさないと、その後のスキンケアの質が下がってしまいます。
洗顔はつっぱりを感じない程度の優しいものを選んで下さい。

クレンジングも取り入れると、更に美しい肌を目指せます。
洗顔の選び方についてはこちら
スキンケアの基本は5種類
そもそもスキンケアとはどこからどこまでを指すのでしょうか。
これはメーカーや解説している人によって違いますが、私は大きく分けて以下をスキンケアとしています。
②洗顔
③化粧水
④クリーム、乳液
⑤UVケア

メイクをしない日もクレンジングはおすすめします。また、UVケアはスキンケアの効果を最大にするために、必ず行ってください。
1. クレンジングでメイクや皮脂を落とす
クレンジングの主な役割は、メイクや皮脂の汚れを除去することです。
メカニズムとしては、油で脂(メイクや皮脂)を溶かして洗い流すと考えて下さい。
水と油は混ざらないので、シャワーの水だけではでメイクや皮脂を落とすことはできません。
- メイク汚れ:ファンデーションやアイシャドウなどのメイクを肌から取り除く。
- 皮脂汚れ:毛穴の奥に詰まった皮脂汚れ(角栓)や黒ずみを落とす。
- 頑固な汚れ:日焼け止めなど、洗顔では落としにくい汚れを落とす。
クレンジングのおすすめはオイルタイプです。
しっかりと汚れを落とすことができるので、クレンジング効果が1番高いです。
ただしオイルタイプはダブル洗顔(クレンジング後に洗顔も行うこと)を必ずしてください。
オイルで浮かせた汚れは油なので水だけでは落とせません。
クレンジングの後に、洗顔で洗い流すことが重要です。

クレンジングや洗顔の流し残しは肌トラブルの原因になりますので、しっかりと水で洗い流してください。
【初心者向け】クレンジングの解説はこちら
2. 洗顔で肌の汚れを浮かせて落とす
洗顔の主な役割は、肌に付着した汚れや皮脂を落とすことです。
メカニズムとしては、水にも油にも溶ける洗顔料(主に界面活性剤)で様々な汚れを浮かせて、水で洗い流せる状態にします。
本来皮脂は油性なので水では落とせませんが、洗顔料を使うことで洗い流せるようになります。
- 皮脂や汚れ:汗、ホコリ、皮脂などの肌の汚れを落とす
- 古い角質:ごわつきやくすみ、ニキビや毛穴の黒ずみの原因となる古い角質を取り除く
- クレンジング:クレンジング後に残った油分を洗い流す
しっかりと洗顔を行うことで、この後のスキンケアの効果を高めることができます。
洗顔は皮脂を取り除き、肌が乾燥しやすい状態になっています。必ずスキンケアで保湿をしてください。

ごしごし洗う必要はありません。泡立てた洗顔料を優しく15秒で完了し、しっかりと水で洗い流すことが重要です。
【初心者向け】洗顔の選び方解説はこちら
3. 化粧水で水分補給をする
化粧水の主な役割は、肌に水分を与え、うるおいを補給することです。
肌に適切な水分があると皮脂の分泌が抑えることができ、肌トラブルを防止する効果があります。
また、化粧水を塗ることで、その後に使用する美容液やクリームの浸透を促進する効果もあります。
・夜と朝:夜と朝の2回使用する。

最近では導入美容液と言って、浸透を促進させることに特化したものも販売されています。
【初心者向け】化粧水の選び方解説はこちら
4. クリームで肌の水分を閉じ込める
クリームの主な役割は、肌の保湿と肌からの水分蒸発を防ぐことです。
化粧水で補給した水分を逃がさないよう、油分で肌を覆い、うるおいを閉じ込めます。
また、油分の保護膜を作ることで肌のバリア機能を補助する役割もあります
- バリア機能:肌の表面に保護膜を形成し、外部からの刺激を軽減します。
- 乾燥保護:特に乾燥しやすい季節や環境下で、肌を守ります。
- 柔軟性の向上:肌に油分を与えることで、肌を柔らかくし、しなやかにします。
- キメの調整:適切な保湿により、肌のキメを整える効果があります。
油分を補給するものなので、しっかりと自分の肌質にあったものを使用して下さい。

・普通肌: お好みで
・乾燥肌: しっとりタイプ
・脂性肌: さっぱりタイプ
・混合肌: ほほを中心に、しっとりタイプ
・敏感肌: 抗炎症タイプ

季節や肌状態に応じて、量や種類を変えてケアしましょう。
初心者の方は以下の2種を使用してください。
夜:しっとりタイプ
朝:さっぱりタイプ
5. UVケアで肌トラブルを予防する
- UV-A波:肌の奥深くまで達し、シワやシミの原因となる
- UV-B波:肌の表面に作用し、日焼けや炎症の原因となる

肌トラブルの多くが、紫外線が原因です。必ず紫外線対策はしてください。
UVケアは即効性だけでなく、長期的な効果も大きいため、継続してケアすることが大切です。
日々の紫外線ダメージの蓄積を防ぎ、将来的な肌の老化を遅らせることができます。
【初心者向け】UVケアの解説はこちら
年齢による化粧品の選び方
【10代】
まずはスキンケアの習慣をつけることを心掛けて下さい。興味を持ち、それぞれのスキンケア製品の役割を理解していくことが将来の美肌につながります。
ニキビができやすい時期ですので、さっぱりとした化粧品を中心に選んでください。
選びたい成分:日焼け止め中心に保湿(コラーゲンやヒアルロン酸)をする。
【20代】
肌のターンオーバーが活発な時期ですが、生活習慣の乱れによる肌トラブルも起きやすいです。基本的なスキンケアを確立し、予防的なケアを心がけましょう。
まだまだ皮脂が多い時期ですので、さっぱりとした化粧品を使ってください。
選びたい成分:グリチルリチン酸2K(抗炎症)、ヒアルロン酸、セラミド、ビタミンC
【30代】
肌の衰えが目立ち始める年代です。エイジングケア成分を取り入れ始めるのがおすすめです。
美容に使えるお金にも余裕が出てくる頃かと思いますので、美容液などの有用成分が多く入った化粧品を使用して、肌悩みを解消していきましょう。
選びたい成分:セラミド、ビタミンC、レチノール、ナイアシンアミド
【40代以上】
肌の乾燥やシワ、たるみが気になる年代です。高保湿のクリームや美容液を積極的に取り入れましょう。
特に水分が足りない年代なので、保湿力の高い製品を選んでください。
選びたい成分:ヒアルロン酸、コラーゲン、セラミド、ビタミンC、レチノール、ナイアシンアミド
ブランドや価格にとらわれすぎない
化粧品の価格は500円程度のものから数万円まで、様々なものがあります。
有名ブランドや高価な製品が必ずしも自分の肌に合うとは限りません。大切なのは、自分の肌に合った成分や使用感の製品を選ぶことです。
時には、プチプラ(お手頃価格)製品が自分の肌に合うこともあります。価格やブランドにとらわれすぎず、実際の効果や使用感を重視して選びましょう。
信頼できるブランドや、第三者機関による品質チェックを受けている製品を選ぶのが安心です。
まとめ:日々変化する肌や環境に対して、正しいスキンケアを選ぶ
正しいスキンケアの選び方と使い方について解説しました。
ただし、どんなに良い商品を選んでも、継続的に使用しなければ効果は現れません。
自分に合ったスキンケアルーティンを確立し、毎日続けることが美肌への近道です。